
2022年7月をもちまして、Unity ArtEngineデスクトップアプリケーションの開発が終了したことにともない、Unity ArtEngineの販売を停止いたしました。
Unity ArtEngineはテクスチャ・マテリアルオーサリングツールです。
プロシージャルと機械学習を組み合わせることで、アーティストがより付加価値の高い作業に時間を費やせるようになります。

アーティストはノードベースのエディターを使って、スキャンした画像などから物理ベースレンダリング(PBR)に適したテクスチャ・マテリアルを制作できます。
ArtEngineで制作したマテリアルは、Unityとシームレスに連携することができるほか、テクスチャを一般的な画像フォーマットとしてエクスポートすることもできます。
*Unity ArtEngineの対応OSはWindowsのみとなっています
サンプルベースのワークフロー
ArtEngineはサンプルベースのワークフローと呼ばれるアプローチを採用しています。
まずサンプルとなる画像を用意するところから始まります。これは、写真・イラスト・購入したアセットまで、何でもかまいません。
これらのデータに対して、従来のプロシージャルや機械学習のノードを組み合わせ、アーティストの意図を定義してゆきます。
あとはコンピューターに任せるだけで、従来のアプローチでは難しかった人の手による作業も自動化できるようになります。

ArtEngineの具体的なノードをカテゴリごとに紹介します。
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Material
Albedo Generationノードを使うと、撮影された写真からハイライト、シャドウ、およびオクルージョン情報を削除し、アルベドテクスチャ取り出すことができます。
またMaterial Generationノードを使えば法線マップ、ラフネスマップ、ハイトマップ、AOマップを生成できます。
Multi-Angle To Textureノードを使えば、4つか8つの複数の角度の光源で撮影された画像から、高品質の法線マップだけでなく、デライトされたカラーマップを生成できます。
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Smart Mutation
Seam Removalノードは、テクスチャのシームを自然な形で除去します。
Content-Aware Fillノードは、テクスチャまたはマテリアルから不要な特徴を削除し、それらを自然な形でなじませます。
Unityとの深い連携
Unity Direct Link機能を使えば、マテリアルをUnityのプロジェクトへ直接エクスポートできます。これによって結果をUnityのレンダラーで素早く確認することができ、アート制作のイテレーションが加速します。
このほか、Unityアセットパッケージとしてエクスポートすることもできるので、他のメンバーやプロジェクトとマテリアルを共有するのが簡単になります。
これらの機能でエクスポートされたマテリアルは、Unityの各種レンダーパイプライン(HDRP・URP・ビルトインレンダーパイプライン)に対応します。

バッチ機能とコマンドラインインターフェイス
ArtEngine Pro以上のプランであれば、バッチ機能を使って大量のテクスチャ・マテリアルを一括処理できます。これはアートアセット制作時間の削減に役立ちます。
さらにArtEngine Studioのプランでは、ArtEngineの操作をコマンドラインインターフェイス(CLI)から行うことができます。他のプログラムと組み合わせ、高度な自動化処理を実現できます。
ビギナーにも親切なテンプレート機能
Unity ArtEngineには一般的な画像処理のノードネットワークをひな形としてまとめた、ビルトインのテンプレートが用意されています。
これを使えばArtEngineでの作業を高速化できるだけでなく、ノードとそのネットワークがどのように目的の処理を行うかを学習するのにも役立ちます。
また他のプロジェクトやユーザと同じノードネットワークを使い回したい場合も、テンプレート機能を使えばかんたんにArtEngineプロジェクトを共有できます。

プランと価格
ArtEngine
年間 27,360円/シート (税別)
ArtEngine Pro
年間 136,800円/シート (税別)
ArtEngine Studio
年間 440,000円/シート (税別)
プランの比較
ArtEngine | ArtEngine Pro | ArtEngine Studio | |
30日無料トライアル | 〇 | 〇 | 〇 |
テンプレート機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
無制限のマテリアルとプロジェクト | 〇 | 〇 | 〇 |
Unityとの連携 | 〇 | 〇 | 〇 |
電子メールでのサポート(英語のみ) | 〇 | 〇 | 〇 |
オフライン環境での動作 | × | 〇 | 〇 |
バッチ機能 | × | 〇 | 〇 |
コマンドラインインターフェイス(CLI) | × | × | 〇 |
専用サポート | × | × | 〇 |
複数拠点でのご利用 | × | × | 〇 |
外部協力会社のご利用 | × | × | 〇 |
よくある質問
- どこでArtEngineを学ぶことができますか?
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ArtEngineナレッジベースは現在もっとも包括的かつ最新のリソースで、ArtEngineで利用できるさまざまな機能に関してアクセスできます。(英語のみ)
まずは、 ノードライブラリのセクションでどのようなノードがあるか、 How-to記事セクションで具体的なtipsやワークフローがあるかをそれぞれ確認してみましょう。
最近追加された機能のサマリを含む最新の 更新履歴も載っています。
- ArtEngineのトライアルはできますか?
- ArtEngineは30日間のトライアルをご用意しています。詳しくは お問い合わせください。
- ArtEngineの動作に必要な最低動作環境を教えてください
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ArtEngineの動作には以下の最低動作環境以上を推奨いたします
OS: Windows 10, Windows 8.1
CPU: Intel Core i5-3570
RAM: 16GB
GPU: NVIDIA GTX 970以上およびNVIDIAドライババージョン417.35以上
ナレッジベースではサポートされている GPUのリストを提供しています。なお、現在AMDのビデオカードはサポートされておりませんのでご注意ください。
現在、ArtEngineはWindows上での動作のみがサポートされており、Windows 8.1またはWindows 10が必要です。
- ArtEngineの動作に必要なビデオカードを教えてください
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ナレッジベースで、
ArtEngineでサポートされているNVIDIAのビデオカードの最新の一覧をご覧になれます。
なお、現在AMDのビデオカードはサポートされておりませんのでご注意ください。
- ArtEngineのインストール方法を教えてください
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ArtEngineのサブスクリプションをお持ちの方は、以下の手順でArtEngineをインストールしてください。
Unity IDによるArtEngineシートの割り当て
ArtEngineの使用を開始するには、まずArtEngineシートを割り当てる必要があります。
1. Unity IDのページにアクセスし、ArtEngineのサブスクリプションに使用したUnity IDアカウントを使用してサインインします。
2. サインインしたら、左側のメニューから [Organizations] タブに移動し、ArtEngineサブスクリプションを持っている組織を選択します。
3. サブスクリプションの一覧から、ArtEngineサブスクリプションの種類を選択します。
4. 次のページで、シートを割り当てたいアカウントを選択し、[シートの割り当て] をクリックします。
ArtEngineアプリケーションのインストール
Unity IDアカウントでシートを割り当てた後、ソフトウェアのインストールを行います。
1. サブスクリプションの確認メールに記載されているリンクからArtEngineInstaller.exeをダウンロードします。
2. インストールウィザードの指示にしたがってインストールを行ってください。
3. ArtEngineをはじめて起動すると、ArtEngine Updaterウィンドウが表示されます。サインインをクリックします。
4. Unity IDアカウントでサインインしていない場合は、サインインを促すWebページにリダイレクトされます。ArtEngineのサブスクリプションを持つUnity IDアカウントでサインインしてください。
5. ブラウザからArtomatix.Updaterアプリを開くように要求するポップアップが表示された場合は、この種のリンクを開くことを常に許可する(オプション)チェックボックスにチェックを入れ、Artomatix.Updaterを開くをクリックします。
6. サインインすると、Artomatix Updaterウィンドウに戻ります。ライセンスの有効化をクリックします。事前にArtEngineシートが割り当てられていることを確認してください。
7. 次のウィンドウで [Save License Request] をクリックします。
8. お使いのコンピューターの任意の場所に .alfファイルを保存します。ファイル名は自由につけられます。
9. Artomatix Updaterウィンドウに戻り、Goをクリックします。
10. ブラウザのライセンス認証ページが表示されます。このページで、Browseをクリックして、先ほど保存した .alfファイルを探します。次に、[Next(次へ)] をクリックします。
11. 次のページで、ArtEngineが選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
12. 次のページでは、「ライセンス ファイルのダウンロード」をクリックします。ArtEngineLicense.xmlファイルを任意の場所に保存します。
13. ArtEngineアップデーターに戻ります。ライセンス ファイルというフィールドをクリックして、前のステップでダウンロードしたライセンス ファイル (ArtEngineLicense.xml) を探します。
14. アップデーターは、ArtEngineの完全なインストールを行いません。この手順が完了すると、ソフトウェアが自動的に起動します。
注: ArtEngineをはじめて起動する場合、スプラッシュ画面の初期化に数分かかります。それ以降の起動は早くなります。
- Unity ArtEngineのライセンス認証に失敗し起動ができません
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有効なUnity ArtEngineライセンスが割り当てられているにも関わらず、ライセンスのアクティベートに失敗してArtEngineの起動ができない場合、次の手順をお試しください。
1. ライセンスの更新を可能にするために、お使いのマシンの既存のライセンスファイルを削除します。これを行うには、ArtEngineアプリケーションを起動し、ライセンスアクティベーションウィンドウで、[Reset]をクリックします。
2. 本ページの「ArtEngineのインストール方法を教えてください」の手順に従い、ArtEngineライセンスを再アクティブ化します。
上記のようにリセットボタンを使用できない場合、ライセンスファイルを手動で削除することができます。ArtEngineを終了し、次のステップに進んで下さい。
1. システム上で%ProgramData%\Unity\Licensesへ移動し、ArtEngineのライセンスファイルを削除します。
2. %LOCALAPPDATA%Licensesに移動し、ArtEngineのライセンスファイルをすべて削除します。注: このフォルダやファイルが見えない場合は、ファイルエクスプローラの設定で隠しアイテムを表示するようにします。
3. %appdata%/.artomatixに移動し、以下のファイルを削除してください。
.unity.token
.license
.license.alf
4. 最新版のArtEngineをダウンロードし、インストールします。
5. インストールが完了すると、アプリケーションからサインインするよう促されます。ArtEngineシートがアサインされているUnity IDのアカウントでサインインしてください。
ブラウザからArtomatix.Updaterアプリを開くよう要求するポップアップが表示されたら、このタイプのリンクを開くことを常に許可する(オプション)にチェックを入れ、[Artomatix.Updaterを開く]をクリックしてください。
6. サインイン後、[Activate New License]をクリックし、アプリケーションが起動するのを待ちます。
- Unity ArtEngineの動作にUnityは必要ですか
- Unity ArtEngineの動作にUnityは必要ございません。
- Unity ArtEngineで作ったテクスチャ・マテリアルはUnity以外でも使えますか
- Unity ArtEngineから出力できるマテリアルはUnityでしかご利用になれませんが、テクスチャ(画像形式)で出力すれば他のゲームエンジンやDCCツールでご利用になれます。
- Unity ArtEngineと外部のツールを連携させることはできますか
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External Executionノードを使うことで外部のツールを実行することができます。
例えばImageMagickのような画像処理ツールと連携し、ArtEngineに不足している機能を補うことができます。